概要
米国特許商標庁(USPTO)は特許と商標の両方を所管します。越境セラーが毎週使うのは商標側です。Trademark Search で連邦商標を調べ、Trademark Center で米国出願し、出願番号や登録番号で Amazon Brand Registry に入ります。旧TESSは 2023年11月30日 に終了し、tess2.uspto.gov のブックマークは tmsearch.uspto.gov へリダイレクトされます。案内ページは uspto.gov/trademarks/search です。
代行事務所でもAmazonサポートでもありません。検索は無料。2025年1月18日以降の新規出願はTrademark Center、維持・更新の多くはTEASです。官費は国際分類(class)単位で、原則返還されません。検索が空でも使ってよい意味ではありません。コモンローの使用、州登録、Amazon内のブランド衝突は連邦庫の外にあります。米国外住所の出願人は、米国の商標弁護士を代理人にしなければなりません(2019年以降の規則)。
プライベートブランド勢はBrand Registryの関門として使います。021の食器、025の衣料、003の化粧品は、実際に売る商品と一致させる必要があります。転売だけでブランドを持たない人は出願まで不要なことが多いですが、広告前に衝突商標は見た方が安全です。
主な機能と強み
Trademark Search(TESSの後継)
クラウドのTrademark Searchは基本検索と詳細検索があり、文字商標、商品・役務、名義人、出願番号、図形の説明、フィールドタグ(旧TESSの [wm] は WM: など)に対応します。審査中、登録、消滅を含みます。セラーの最低ラインは、完全一致+関連class+発音・綴り揺れ、さらに dead も開くことです。USPTOはTESSからの移行資料を出しています。混雑時はUSPTO.govログインの方が安定します。結果はクリアランス意見ではなく、TACは類似検索を代行しません。
Trademark Center、TEAS、TSDR
2025年1月18日以降、新規出願と出願料金は Trademark Center です。維持、更新、多くの中間書類はTEAS / TEASiのままです。経過と書類は廃止されたTARRではなく TSDR です。出願にはUSPTO.govアカウントと本人確認が必要です。Amazon Brand RegistryはUSPTO記録のメールに確認コードを送るため、弁護士に誰が受け取るかを先に伝えてください。USPTOは偽の更新・監視請求を繰り返し警告しており、職員が第三者口座への支払いを求めることはありません。
ニース分類とID Manual
料金はclass単位です。印刷マグカップは021、カスタム印刷サービスは別classで、2つなら官費も2つです。Trademark Centerは Trademark ID Manual の標準表示を選ぶ設計で、自由記述には加算があります。図形商標はDesign Search Code Manualも使います。よくある失敗は、野心的な名前に売っていないclassを付けること、「Amazonでの小売」と書いて拒絶されることです。
対応プラットフォーム
USPTO商標は米国連邦の権利であり、EU・英国・日本を自動ではカバーしません。Amazon.comのBrand RegistryはUSPTOの出願中または登録を受け付けます(最新リストはBrand Registry内で確認)。同じ米国出願だけではAmazon.deやAmazon.co.jpには足りないことが多く、EUIPOやJPOの権利が必要です。Seller Centralとは同期せず、出願番号を自分で貼ります。州商標や未登録の使用は、原則Brand Registryの対象外です。
向いている使い方
- 個人・少人数:A+、ブランド広告、ハイジャッカー対策が必要なら、検索→出願→出願番号でBrand Registry。
- 中規模ブランド:複数class、競合の新規出願監視、Section 8/9の維持。
- 米国外住所:自分でTrademark Centerを埋めず、米国の商標弁護士に任せる。
- 向かない人:他人のブランドを転売するだけ、または同じUSPTO出願をAmazon IP Accelerator経由で済ませている場合(公式の登録簿は同じで、法律事務所の経路が違うだけ)。
具体例:ブランド名を決めたら、Trademark Searchで文字列+対象class(家事用品なら021)、揺れ、消滅商標を見る。明らかな衝突がなければ、弁護士がID Manualから出します。官費はclass単位で原則不返還なので、classの誤りは検索のやり直しより高いです。TSDRに出願番号が出たらBrand Registryへ。弁護士の受信箱がAmazonのコードを受け取れるようにしてください。
料金とコスパ
検索は無料です。出願はclass単位。2025年1月18日以降、Section 1 / 44の電子出願の基本官費は1 class 350ドル(旧TEAS Plus 250 / TEAS Standard 350の二本立ては廃止)。USPTO商標料金ページ(2026-09-06確認)の加算例:
- 必要情報不足:1 class 100ドル
- ID Manualではなく自由記述:1 class 200ドル
- 自由記述が1000文字を超えるごと:1 class 200ドル
- 1(b)の後の使用主張:1 class 150ドル
- 使用主張の延長:1 class 125ドル
- 5年目の使用宣言(Section 8):1 class 325ドル
- 10年更新(8+9):1 class 650ドル
官費は原則返還されません。米国外出願人の弁護士費用は別です。米サイトの自社ブランドなら、1 class 350ドルはハイジャック1回より安いことが多いです。使わないclassと自由記述で請求が膨らみます。最新は trademark fee information と fee schedule です。
ユーザー評価
r/FulfillmentByAmazon や r/AmazonSeller では、USPTO商標がBrand Registryの定番ルートです。2026年の議論では、Amazon IP Accelerator必須ではなく、USPTOへ直接出した出願中でも登録できる、ただし真正で検索できること、確認コードはUSPTO記録メールへ、が共通認識です。後でUSPTOが拒絶するとBrand Registryが剥がれることがある、完全一致だけ見るな、という注意も多いです。TESS廃止後は新しいフィールドを学ぶ必要があります。不満の中心は審査期間、本人確認、偽の更新通知で、350ドルそのものではありません。Trademark Assistance Center(TrademarkAssistanceCenter@uspto.gov、800-786-9199の1)は手続だけ答え、検索・登録可否・中間応答の代筆はしません。
競合比較
USPTOは米国連邦商標の本家です。EUIPOのEUTMは加盟27か国で、英国は含みません。JPO / J-PlatPatは日本ストアと日本語の称呼向けです。iP51などの商業検索は初速向きで、tmsearch.uspto.govの代替でも米国出願口でもありません。Amazon Brand Registryはプラットフォームの仕組みで、権利の本体はUSPTOに残ります。EU各国庁は1か国で、米国連邦登録とは別の網です。
代替ツール
- 欧州連合知的財産庁 — Amazon欧州のBrand RegistryならEUTM。
- 日本特許庁 — Amazon.co.jp向けのJPO / J-PlatPat。
- iP51商標検索 — 多国の商業スクリーニング。米国の公式庫はTrademark Searchです。
注意点・弱み
連邦検索は未登録使用やすべての州登録を拾いません。検索は法律意見ではありません。審査は数か月かかることがあり、官費は原則戻りません。米国外住所は米国弁護士必須です。Trademark CenterとTEASの分担を間違えると時間が消えます。本人確認は一部の外国旅券で面倒です。偽請求が多いです。米国商標が取れても、Amazonのハイジャック紛争に必ず勝つわけではありません。
まとめ
米サイトのプライベートブランドなら、Trademark Searchで衝突を見て、class単位でTrademark Center出願し、TSDRの番号でBrand Registryへ。転売だけなら検索で止めてください。欧州・日本はそちらの官庁です。
次の一歩:Trademark Search で対象classを検索する。出願するなら本人確認のうえTrademark Centerと現行料金ページを使う。米国外住所は米国の商標弁護士に依頼してください。
データの注記
2026-09-06 に USPTO商標検索ページ、tmsearch.uspto.gov、Trademark Center案内、商標官費(基本350ドル/classと加算)、TESS終了案内を再確認。published(2024-03-15)、monthlyVisits、domainRating、authorityScore はカタログ上の値で 未確認。機関の沿革はこの日付より古い。審査期間、拒絶率、弁護士費用は事案による。Brand Registryの受付条件はAmazonの現行ポータルで確認。