概要
欧州特許庁(EPO)は欧州特許条約(EPC)に基づき欧州特許を審査・付与します。登録後は指定締約国で効力を持たせるか、単一特許(Unitary Patent)に進めます。越境セラーが仕入れで使うのはミュンヘン窓口ではなく、無料の Espacenet です。Amazon.de / .fr / .it / .es にモーター、ヒンジ、回路付きSKUを出す前に、欧州ファミリーと法律状態、いま有効かを見ます。案内は epo.org/en/searching-for-patents、アプリは worldwide.espacenet.com です。
EUの商標庁(EUIPO)でもAmazonの申告画面でもありません。Espacenetは世界の特許文献 1億5千万件超 を掲げ、毎日更新、無料ですが、一括クロール用途ではありません。米国の図面と包袋はUSPTO、欧州の法律状態は欧州特許登録簿が本家です。EPC締約国に住所・主たる営業所がない出願人は、原則として欧州の職業代理人を立てて出願します。
セラーはEUマーケットの特許レーダーとして使います。DE/FRで筋膜リリースガン、掃除機の電池室、折りたたみベビーカーが権利者から申告されるとき、Espacenetに対応するEP公開があることが多いです。欧州特許や単一特許を自分で取るならMyEPOとOnline Filing 2.0で、官費と代理人費用が別途かかります。
主な機能と強み
Espacenetの世界検索
キーワード、出願人、分類(CPCブラウザ含む)、公開番号で検索でき、機械翻訳もあります。競合が欧州で何を公開し、どの国がファミリーに入るかを見る用途です。Global DossierはIP5(USPTO、JPO、KIPO、CNIPA、EPO)が提供する包袋、Common Citation Documentは五局の引用をまとめます。選品の流れは、構造キーワードでEP/WOを当たり、図面を金型と見比べることです。Espacenetは年中無料です。ロボットと大量取得は遮断され、自動取得はOpen Patent Services(OPS)です。
欧州特許登録簿と公布サーバー
European Patent Register で法律状態(登録、異議、指定国、単一特許請求)を見ます。European Publication ServerはEPOのA文書(出願)とB文書(登録明細書)の法的なソースで、通常水曜14:00 CET更新です。Amazon欧州から特許申告が来たら、メールの番号だけでなく登録簿で有効か・名義人は誰かを確認します。登録簿は侵害鑑定ではありません。
MyEPOとOnline Filing 2.0
出願、中間提出、手数料はMyEPOとWeb提出です。EPOは 2026年1月1日から Online Filing 2.0をオンライン出願の標準とし、旧eOLFソフトは終了しました。Mailboxが公式通知、Central Fee Paymentが納付と返還です。MyEPOに関する長官決定は2026年4月1日施行で、未公開出願の閲覧はEPCどおり制限されます。選品検索だけならMyEPOは不要です。EP、PCT、単一特許の書類を出すとき(または欧州代理人を通すとき)に使います。
対応プラットフォーム
EPOはEPCの欧州特許ルートであり、PCT国際段階では受理官庁・国際調査機関にもなり得ます。EU商標は出さず、Seller Centralともつながりません。使いどころはAmazon.de / .fr / .it / .esの特許リスクと、独自構造の欧州出願です。Brexit後の英国商標はUKIPOです。英国での欧州特許の効力は別の指定・効力の話で、「Espacenetを見た」は英国の権利ではありません。Espacenetの世界索引には米日文献も入りますが、米国登録テキストの権威はUSPTOです。
向いている使い方
- 個人・少人数:EUのAmazonに構造物や電子消費財を出す前に、Espacenetと登録簿。
- 中規模ブランド:競合のEP、異議期間、単一特許の監視。
- 独自技術を持つセラー:欧州の職業代理人経由でEPまたはEuro-PCT。小規模出願人向けの官費減免は現行制度を公式で確認。
- 向かない人:欧州で売らない、またはEPOをEU商標の出願先だと思っている場合。
具体例:ドイツFBAに掃除機の電池室を送る前に、Espacenetで構造語とCPCを探し、登録簿で登録・有効・名義を確認します。B文書の図面が金型に近いなら、DEの申告を待たず改作か見送りです。
料金とコスパ
Espacenet、登録簿、公布サーバーは無料です。出願から有料です。管理理事会決定により、一部官費は 2026年4月1日から 適用(2026-09-06確認):オンラインの欧州出願料 135ユーロ(その他285ユーロ)、欧州調査 1,595ユーロ、指定 720ユーロ、審査は補充欧州調査の有無で約 2,010 / 2,240ユーロ、登録 1,135ユーロ(35頁まで)。請求項16–50は各290ユーロ、51以降は各720ユーロ。35頁超は1頁17ユーロ。更新は3年目から(3年目725ユーロ)。異議880ユーロ。単一特許の更新は別表で、多数国で個別に効力を持たせるより安いことが多いです。
これらは官費であり、欧州代理人は含みません。転売中心なら無料のEspacenetが本体です。欧州特許が欲しいときだけ epo.org/en/applying/fees と対話型料金表で確認してください。EPC域外の出願人は、代理費が官費を上回ることが多いです。
ユーザー評価
セラー掲示板でのEPOの話題は、USPTO商標より少ないです。EUの特許申告はBrand Registryほど毎週ではありません。出るときは「DEが出品を特許で止められた、Espacenetで照合」です。代理人の間ではEspacenetは定番の無料ツールです。不満はMyEPO / Online Filing 2.0の計画停止(EPOが障害を公示)と、EPC域外は代理人必須という点に集まります。窓口は support@epo.org、一部の国から無料電話 00 800 80 20 20 20。連絡フォームとメールは正式提出の代わりになりません。職員は侵害鑑定をしません。
競合比較
Espacenetの強みは無料の世界検索と欧州の法律状態です。USPTOのPPUBSは米国図面と米国包袋向きです。J-PlatPatは日本と日本語機械翻訳です。Google Patentsは見やすい一方、欧州の法律事件は登録簿で確認します。EUIPOは商標と意匠で、発明特許ではありません。商用特許データベースは研究開発と法律事務所向けです。
代替ツール
- 米国特許商標庁 — 米サイトと米国意匠・発明はPatent Public Search。
- 日本特許庁 — J-PlatPatで日本の特許と商標。
- 欧州連合知的財産庁 — EUブランドとBrand Registry。特許ではありません。
注意点・弱み
無料サービスは大量取得を遮断します。EspacenetはFTO意見ではありません。EPC域外は欧州の職業代理人が必要です。官費と代理を足すと、欧州の発明特許は小規模転売には重いです。英国の権利はEPO検索から自動では出ません。単一特許は全EU加盟国をカバーしません。法律状態には遅れがあり、登録簿と各国登録が優先します。
まとめ
Amazon EUで構造物や電子SKUを売るなら、Espacenetと登録簿を出品チェックに入れてください。欧州特許が欲しいときだけMyEPOを開き、官費を払います。EU商標はEUIPOです。
次の一歩:Espacenet で構造とCPCを検索し、欧州特許登録簿で法律状態を確認する。出願するなら欧州の職業代理人が要るかと、現行 fees を確認してください。
データの注記
2026-09-06 にEPO検索ハブ、Espacenet(1.5億件超、無料、ロボット不可)、MyEPO / Online Filing 2.0、2026-04-01施行の官費(出願135ユーロ、調査1,595ユーロなど)を再確認。published(2024-03-15)、monthlyVisits、domainRating、authorityScore はカタログ上の値で 未確認。EPOの運用開始は1977年で、カタログの published は設立日ではありません。代理費、登録までの期間、侵害結論は事案によります。